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 第11回掲載 ディスクインプレッション(wildさんより)

『六文銭・中川五郎』 '95,6,16 TOCT-8956(旧番号URL-1010)

※URCは会員制で配布してたので発売日は分かりません。

よく”今の時代に聴きたい””今の時代こそ歌って欲しい”とか耳にするがそういった意味で自分が今の時代こそ歌って欲しいのはプロテストソングであり中川五郎である。高石友也が「受験生ブルース」というコミックソングでヒットを飛ばしたがこれは受験戦争を風刺した歌で、この原作者が中川五郎だ。フォークの神様と言えば”岡林”や”高田渡”あたりが言われるが中川五郎やURC(アングラフォークの意)といったインディーズレーベルが無ければフォークブームはあそこまで広まることはなかった筈である。当時、ベトナム戦争、安保闘争と社会的に暗かった時代に新宿などでフォークゲリラと称される若者がアコギ一本で街中歌いまくった時、からなずと言っていい程歌われたのが「うた」「腰まで泥まみれ」であった(僕は生まれてないので文献でしかわからん)。『六文銭・中川五郎』にも収録されてるこの歌以外にもメッセージ性の高い歌ばかりを中川五郎は力強く歌ってる。プロテストソングとは泥臭いモノで労働歌がやたら多く、反体制・反社会を歌ったものだと僕は思ってる。
どうして20〜30年前の歌を僕が気に入ったか。たまたま有線でジャンルをフォークに併せ、「腰まで泥まみれ」を聴いたのが最初だ。ピート・シーガーがどんな人かは知らないが影響を受けて、自分で詩訳し、軍隊で隊長の命令で危険な目に遭わされそうになった軍曹が反対し、隊長だけ死んでいった、聴いて後、何を思うかは自由だが新聞読むたびに軍隊の危険性を感じるという内容に強いショックを受けたからである。「うた」は”浮かれる時じゃない、世界には救いを必要としてる”とビーツのスタンディング スタンディングにも共通する歌で、「コール・タトゥー」は”炭坑夫でしか生きていけない男、用が済めば帰る場所もないのに出ていくしかない”と歌い、今のリストラとどこか類似してる。こんな3分にも満たない痛烈な歌を納めた『六文銭・中川五郎』を最初に聴いた後、『終わり始まる』はこれでもかと言わんばかりのプロテストソングがぎっしり詰まっていてしばらくの間、愛聴盤として自分の中で高い位置を占めていた。尚、先のアルバムに納められた「うた」「自由についての詩」は別アレンジで、「主婦のブルース」「腰まで泥まみれ」はライブバージョンとして納められてる。ちなみに「恋人よベッドのそばにおいで」はエリック・サンダーソンの詩訳でどっちが先か知らないけど岡林信彦もカバーしたみたいだ。 暗い内容と思われるかも知れないが一聴するとそれほどジメジメした感触はない、むしろ中川五郎の歌声が響き渡って好感を持てるものだ。バックの演奏も歌を盛り上げている。上の世代の人が酔っぱらうと昔を思い出し、口ずさむそうだが20代の自分にも相当カルチャーショックを受ける作品で当時の若者の文化、思想を知るにはちょうどいい作品だと思う。その後フォークソングは「神田川」「なごり雪」などのロマンチックなモノが主流となり、陰りが見え始めた。中川五郎は歌うことを止め、洋楽の訳などの仕事をしている。
 もう一度言いたい。今の時代こそ歌って欲しいのは、北朝鮮との緊張が高まる昨今に「腰まで泥まみれ」「死んだ息子が帰ってきたら」、少年犯罪などが増える今「あなたがもう笑えないから」「古いヨーロッパ」、未だ沖縄問題が片づかない「俺はヤマトンチュ」等どこか今の時代と類似した歌。プロテストソングである。(大袈裟だったかなぁ...^^y)


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