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 第20回掲載 ディスクインプレッション(wildさんより)
HATFUL OF HOLLOW/The SMITHS ラフ・トレード 25RTL-21

 80年代のU.K音楽シーンは空白な時期だったと言われた。だけどその中のニューウェイブ派で”ギターポップ”といわれるギターバンドが脚光を浴びた。その中で最も重要なバンドが”The SMITHS”だ。
 イギリスのバンド THE SMITHSは結成時からしてドラマティックだった。マンチェスターのいくつかのローカルバンドを渡り歩いたGのジョニーマーは自分の曲に適当に詩を作ってくれる格好のパートナーを探してた。そして「James Dean Isn't Dead」なる詩集を出し、ニューヨークドールズの英国ファン会長を務めてたモリッシーを見つけ、思春期に友人も作らず、ひたすら自宅で本を読んでいたモリッシーに声を掛けた。モリッシーに言わせると「マヌケでいやらしく女々しいスティーヴン・モリッシーは死んだんだ。マーが僕を家から連れだしてくれた」。その後、ロンドンにある(東京の新宿にも出来たが)インディーレーベルから長期契約を結び、シングルを3枚を出した。このシングル3枚だけが実績にもかかわらずNME誌によるリーダーズポールにおいてニューアクト部門を首位で飾り、瞬く間に人気をかっさらった。
 ”帽子いっぱいの虚ろさ”と名付けられたこのアルバム、2ndにしてベスト盤に近いこのアルバムはスタジオライブテイクや、シングルに収録されてた曲や、新たにアレンジを変えた曲などで構成されています。何故こんな構成になったのか言うと、1stに入れたテイクが気に入らず(予算も少なかったらしい)、BBCスタジオでのライブ音源テイクがファンからの要望で、バンド自身もしっかりしたモノを出したかったらしいとのこと。それとこのバンドのもう一つの特徴はB面曲だろうが決して手を抜かない事だろう。曲によってはA面曲よりずっと良い曲も有るほどだ。蛇足だがアルバム・シングルのジャケットもこのバンドは凝ってる、モリッシーが好む映画のシーンをジャケット一杯に使い、時に俳優から苦情が来て急遽、モリッシーが全く同じポーズを取るという話は有名。
 一曲目の「WILLIAM〜」の潔い疾走感から始まり、立て続けにスミスの代表曲が流れる。4曲目「THIS CHARMING MAN」はジョニーマーのギターセンスが最も綺麗な形で表れてると思います。でもこの曲は至る所でアレンジされてその数は十数ヶ国にも及ぶ。続く「How soon is now」は珍しく5分くらいある曲でラストの終わり方がやけに後に残る。7曲目「HAND IN GLOVE」はThe SMITHSのファーストシングル、内容も”太陽に手をかざして...”と力強く歌ってる。8曲目「STILL ILL」はジョニー・マーのハーモニカが入って演奏も荒っぽい印象を受ける。モリッシーの心の叫びがすごい。どうやったらこんな歌詞書けるんだ? 9曲目の「ヘブン・ノウズ」は南国的雰囲気で後にジョニー・マーが「あの曲は嫌いだ」と言ってるが自分も最初は正直言ってなじめなかったが聞くほどに味があると思う。歌詞の方も今の自分を写し出されてるようで怖い(下記参照 ^^y)。11曲目「YOU'VE GOT EVERYTHING NOW」はファーストに比べるとややテンポが遅いような気がするが無駄な音が入って無くて聞き易いし、歌詞もシニカルだ。自分がThe SMITHS”を聞くきっかけになった曲。12曲目「Accept Yourself」はどの曲も素晴らしい出来なのに最後までどうしても自分にはなじめなかった曲なのでノーコメント。13曲目の「GIRL AFRAID」はどうしてシングルB面でアルバムに入れなかったのか不思議だ。内容は男女間の恋愛感情を皮肉った曲に聞こえる。14曲目「BACK TO THE OLD HOUSE」はシングルB面より素晴らしい出来映えに仕上がってる。本アルバムではアコギ一本の語り弾き調となっているがこういうアレンジの仕方も2ndの特徴か。15曲目の「REEL AROUND THE FOUNTAIN」は何の曲が忘れたけど、シングルで出す予定だったのを急遽差し替えたらしい曰く付きの曲。ストーリー性の高い歌詞の真ん中で”角砂糖2個ちょうだい”の部分がどうしてこんな歌詞が出てくるのか今だに分からない。ラスト曲「PLEASE.LET ME〜」はたった1分53秒しかない曲だけどストリングギターが奏でる幻想的な雰囲気はこのバンドの味なんだろうな、”誓ってもいい、これが始めてなんだ”で終わるモリッシー節は”さすが!”としか言いようがない。モリッシーの鬱蒼としたボーカル、歌詞は地方都市に暮らす労働者階級の生活感に満ちた悲哀と憂いをいかにも文学的な眼差しで見つめ、辛辣かつ潔癖な詩を、あっさりと普遍なポップソングに転化してみせたのはマーの抜き出た手腕の成せる業ではなかったか。ともすれば単調に陥りがちな、ギター、ベース、ドラムスのみによって構成された簡素な音づくりに、様々な工夫を凝らした彼のギターサウンドはそれほどくっきりと美しく映えた。つまり”The SMITHS”はモリッシーの内向的で文学的な匂いのする詩にマーの変幻自在なギターが絡み合う感動的な楽曲を創り出す奇跡的なソングライターコンビだと僕は思う。スミスのレコードは等身大だった。ローリングストーンズ誌(あるいはミックジャガーだったか?)から”奴等のライブに足を運ぶ必要はない、レコードと殆ど変わらない”とありがたいお言葉を頂いた。そう、彼らの曲は殆どが3分ぐらいで終わってしまう曲ばかりで、アレンジをライブだからと言って変える必要がまったく無いわけだ。言い換えればそのままの、裸のレコードしか作らなかった。
 ”The SMITHS”に興味をお持ちでどのCDから買うか迷ってる方がいらっしゃたら、「HATFUL OF HOLLOW」から買うべきだ。しかも立て続けに2.3回聴いてください。間違ってもベストVol 1.2から聞いちゃダメだ(そう言いながら僕はCDではこの2枚しか持ってない、オリジナルは全てアナログ盤のみしか買ってません)。何故ってあのCDのVol.1なんか曲の順番がサイテーだと俺は思ってる。確かに新曲も未発表曲も全くない無造作に並べただけで全英チャートにおいて初登場1位になるのは快挙だ。未だ衰えぬ彼らのカリスマをまざまざと見せつけられた気がする。

Lylics(Heven Kows I'm Miserable Now)
 酔っぱらってる時は幸せだった。
 でも今、僕がどれだけ惨めか神様だけが知ってる。
 仕事を探し歩いた、そして見つけた。
 でも今はひどく惨めな気分だ。
 僕の人生
 この貴重な時間をどうして奴等のためにさかなきゃいけないんだ
 僕が生きようが死のうが関係ない奴等に。

 恋人同士が僕の目の前を通ってく
 僕がどれだけ惨めか今は神様だけが知ってる
 仕事を探して見つけたよ
 でも今、僕がひどく惨めなのは神様だけが知っている
 僕の人生
 どうして貴重な時間を奴等のために割く?
 僕が生きようが死のうがどうでもいいような人達に

 一日の終わりに彼女が聞いて来た事といったら
 あのカリグラ(残虐と浪費で知られるローマ皇帝)でも顔を赤めるような事さ
 「あなた、家に居すぎよ!」だから僕は当然のごとく逃げた
 僕の人生
 どうして僕は笑いかけるんだろう?
 目ん玉に蹴りでも入れてやりたいような奴等に

 陶酔にひたってる時は幸せだった
 彼女は言う「あなた、長く家に居すぎたんじゃない」
 だから僕は当然のごとく逃げたさ
 あぁ僕の人生...
 どうしてこの貴重な時間を割かなきゃならない?
 僕が生きようが死のうが関係ない奴等に

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